少し待つと綺麗に焼ける

四月です。

仕事の帰りに都内に赴いて、お洋服を見たり。友達の休日をもらって、一緒にお茶をしたり。

そんな、日常の中にたまに訪れるちょっとした特別を、我慢することが多くなりました。

あれはダメかな?これはダメかな?と、探り探り選択する日々です。

日中は生活用品店でアルバイトをしているのですが、友人やいらっしゃったお客さんから「営業はずっと続くの?」と尋ねられることが多くなりました。

同じ言葉でも友人からは私への心配を、お客さまからは近隣地域での生活の心配を感じ取ります。人にはそれぞれ生活があって、それぞれ大事な人がいるのだと実感させられます。

今日は一日家で過ごしました。ちょっと必要だったので、数年ぶりにパンケーキを焼きました。

勝手に簡単なものだと思い込んでいたのですが(プツプツ穴が空いたらひっくり返せばいいんでしょー?くらいに思ってました)、案の定1枚目は真っ黒。2枚目は生焼けで出来上がりました。

失敗を繰り返して学んだことは、

①一回一回掃除して、丁寧に薄く油を塗る事

②とっても小さな火にして、ゆっくり待つ事

特に②をきちんと守ると嘘みたいに厚手のパンケーキが焼けました。

 「友達と遊べるのは今しかないから」とお出かけする新卒の少女たちに、「何考えてるんだ」と怒っている人の姿をテレビで見ました。私は解決策も思い浮かばないまま、漠然と、「どっちもわかる」と感じました。「自分のせいで大事な人に不幸をもたらすかも」より、「今日会えなかったら忙しくてしばらく会えないかも知れない」の方がきっと想像しやすいです。何をどれだけ想像できるか・想像するかには個人差があると思うので、意識を統一するのは非常に難しいことだと思います。どうすれば統一できるのかと考え始めると、ぽんっと途中で黒い穴みたいなのに落ちる感じがするので、考えることをいつもそこで辞めてしまいます。毎日、黒い穴に落ちています。

 私はとりあえず。とっても小さな火にして、ゆっくり待つことにします。友達にパンケーキの写真を送ったら一言、「うそみたいなパンケーキ」と返信がありました。とっても嬉しかったので、いずれ作ってあげたいです。




Sawako Kawamitsu

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